34 苦肉の策

1年目の思い出 34

今日も授業の波に乗れなかった。先生に当てられても、頭が混乱して、途中で何を言ってるのかわからなくなるし、それをひきづって授業に積極的に参加できなかった悔しさが続いた日々への苦肉の策がこれ。

　アルコールを入れると、間違っちゃいけないだの、文法が正しくないだの、余計な心配ができずに話せるので、話しやすくはなるが、やはりそれは、それなりの力があるからこそで、結局タガを外したところで、実力以上の力は出ないと分かってはいたものの、藁にもすがる思いで、朝っぱらから酒飲んで、授業に挑んだ。

　何割増しで陽気になって授業前、友達と挨拶程度の会話をするには大変役には立ったが、授業の内容は爽やかに、分からず、陽気に、ついていけなかった。

　しかも、徐々に睡魔が襲ってきたので、自分の目論見は無様に外れ、クタクタになって帰宅した。もう、お酒の力は借りない。