パリ漫!ソレコマール

30歳超えて衝動的にフランスのパリに住み始めました。

地味。だけどなんかいい動物園〜パリ植物園付属動物園〜

観光スポット巡り ふれあい動物園

冬は毎日天気がパッとしない、そんな曇った灰色の日曜日の午前中にパリ植物園内にある動物園に出かけました。ここ、1794年に作られたとても歴史のある動物園らしい。

パリの隠れた観光スポット

冬服の子供の可愛さ

 13ユーロを払って園内に入った途端に感じる、ぼったくられた感はきっと入園者の少なさと、動物の少なさで、やたら静かな道を歩く足音が乾いた空気に響く切なさと、手作り感のあるたくさんのオブジェが冷たい風にさらされる哀愁から来ていると思う。

 多くの檻の中には檻前に貼られたプレートに説明されている動物は不在で、「あっ、ここには珍しいネズミがいるのか」とよく見てみると、なんのことはない天然で野生の近所のネズミだったりするのが面白い。この動物園は、もともと学術研究のために作られたというのだから、象やキリンやパンダどころか、いますと書かれた動物すらいないじゃないかとギャーギャー言っても仕方ないとは分かりつつ、13ユーロは高いと愚痴りたくなるところだが、そうならないのは、園内にある大量の動物のオブジェのおかげで、まるで本物の動物の少なさをカバーするように大量にそこら中に置かれているのを見て、涙ぐましさを感じずにはいられない。

パンダのオブジェ

ここにはいない人気者パンダの大量のオブジェの後ろにいる本物のフラミンゴ。

 観光客、カップルはほとんどおらず、ほとんどは地元に住んでる小さな子供連れの家族。大人が一人で歩いていると、ここの動物園の素朴な雰囲気が温かいけれど、何かしら胸に刺さる虚しさや侘しい感情を取り除いてくれるのが、子供の動物への素直な反応と笑い声。なんだかうまく言えないけれど、この時点でやっと、ここは紛れもなく本物の動物園なんだと実感しました。

 そうこう色々している中で、帰り際にはすっかりこのパリ植物園付属動物園の素朴で温かい魅力と子供の驚いた顔や笑顔や笑い声とのアンサンブルにズッポリはまった自分がいたわけです。というわけで

おすすめ度★★★★☆