パリ漫!ソレコマール

30歳超えて衝動的にフランスのパリに住み始めました。

57 ぼくは赤ちゃん!

一年目の思い出 57

フランスに住み始めて7ヶ月頃。勉強はしてるが、話すことはできない。いろんな方の体験談には3ヶ月過ぎた頃から耳が慣れて、会話が聞こえるようになったとか書いてあったのに。クラスの同級生も、下手なりに最低限以上のコミニュケーションを取れる段階にいるのに、僕といえば、そのレベルに達しておらず、常に語学の才能のなさを痛感する毎日。

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留学半年の実力

  ということで、自分を7ヶ月の赤ちゃんに投影することで、自分の語学の才能のなさを棚上げすることに成功したという話でした。「うまく喋られないけどさ、俺まだ生後7ヶ月よ。それにしてはよくやってる方じゃない?パン屋で買い物なんて普通の7ヶ月じゃ出来ないよ」と傷付いた自分を慰め、また凹んでは慰めて、僕もきっと3歳ごろにはマシになってるはずと淡い期待を持って生活してた思い出。

 そんなに辛いなら、今すぐ勉強放棄して帰国すればいいとも思うが、赤ちゃんになるのって悪いことばかりじゃない。毎日、新しい単語を覚えて、毎日、ほんとに気付かないくらい少しづつ自分を表現できるようになる体験は辛いながらも、くせになる面白さがある。ある程度時間が経てば、目に見える、分かりやすい成長として実感できるのもいい。7ヶ月の世界と3歳の世界が全く違うのと一緒で、絶対に聞き取れないと思ってたものが聞き取れて、読めやしないと数ページ見て投げ出した小説が読めるようになるのは、年をとるって悪くないと思わせてくれる。

 語学の習得の才能は残酷ながらも存在するが、そこは【ぼくは赤ちゃん】理論で腐らず、焦らず、コツコツと。10歳の自分や20歳の自分がきっと待ってくれてるはずと今は思っている。だいぶん、フランス語に飽きてはきてるけど、せっかくならその年の自分も見てみたい気がする。